福祉 × クライシス

社会福祉学科臨床福祉系
講師 狩野 俊介 かのう しゅんすけ

ご本人が希望する、
ご本人らしい生活を実現するために

 “クライシス(crisis)”という言葉に、どのようなイメージを持ちますか。一般的に「危機」と訳されると思いますが、ラテン語のKrisisを語源として「疾病の回復または悪化を指し示す変化としての転帰」を意味するとされています。このことから、“クライシス”には物事が否定的な方向だけでなく、肯定的な方向にも変わるターニングポイントであると解釈できます。

 心の病気を抱える方々は、生活する上で病気の回復と悪化を繰り返すことがあります。病気が悪化した時には、誰もいないのに人の声が聞こえたり、あるはずのない考えを強く信じたり、生活が危機に転じてしまうことがあります。こうした危機とならないように、また危機となってもすぐに生活を取り戻せるように、予めご本人と支援者、家族などと作戦を立てておくことが有用です。これにより、“クライシス”において肯定的な方向へと、ご本人が希望する生活を目指すことが可能になると考えています。

 私は、こうした作戦としての計画、クライシス・プランについて研究しています。今日の福祉臨床には、心の病気を抱える方以外にも生活上の“クライシス”において支援を必要とする方が存在するように思います。“クライシス”を支援することの意義や方法について、ともに考えてみませんか。

 

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