福祉 × 創造 
― 教員の活動紹介 ―

 福祉、あるいは社会福祉という言葉に皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?高齢者や体の不自由な方の生活を支援するといったイメージを持つ方も少なくないでしょう。もちろん、こうした直接的な生活支援や介護という点も重要ですが、「すべての人を対象にした『より良い社会の実現』を目指す取り組み」と捉えると、時代の変化に合わせて無限の広がりと可能性を見せます。

 このページでは、本学の教員や卒業生がそれぞれどのようなフィールドで福祉を創る活動をしているかを紹介していきます。

福祉 × 意思決定

人間福祉学科 福祉心理系
講師 菊地 学 (きくち まなぶ)

日々の生活を人間らしさから考えてみる

 私たちは日々、行動の選択をしています。ゲームをする、宿題をしないなどです。こうした選択を行い、その時の行動を自由に決めているように思います。しかし本当に、私たちは自由に行動を決定できるでしょうか。

 何かを判断したり選択したりするとき「思い出しやすさ」を手がかりにしていることが知られています。

 ここで1つ問題です。2020年の1月から12月の間に、火事・火災が原因で亡くなった方の人数と、溺死によって亡くなった人の人数、どちらが多いでしょうか。

 総務省(2021)によると、火災などの死亡者は1,326人で、溺死は厚生労働省(2021)によると7,323人でした。意外でしたか? テレビなどニュースで見かけるのは溺死よりも火事が多く、そのことを思い出して判断してしまうということです。リスク判断を誤る可能性があるということです。

 このことを福祉の領域で考えてみます。支援者がデメリットの方がメリットよりも大きいと思うことでも、支援の対象者が「友だちはこっちを利用していた」など「思い出しやすい」ものを良いと判断するかもしれません。この判断は本人の判断だから大切にしなければいけませんが、一方で私たちは偏った意思決定を行っている可能性があることを知っておくことは大切ではないでしょうか。この偏りの原因はなにかに興味があり現在研究しています。

 人の心や行動を理解するのはとても難しいことですが、心理学の視点から福祉に関係する様々な、『人の行動』を一緒に考えていきましょう。

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