福祉 × 創造 
― 教員の活動紹介 ―

 福祉、あるいは社会福祉という言葉に皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?高齢者や体の不自由な方の生活を支援するといったイメージを持つ方も少なくないでしょう。もちろん、こうした直接的な生活支援や介護という点も重要ですが、「すべての人を対象にした『より良い社会の実現』を目指す取り組み」と捉えると、時代の変化に合わせて無限の広がりと可能性を見せます。

 このページでは、本学の教員や卒業生がそれぞれどのようなフィールドで福祉を創る活動をしているかを紹介していきます。

福祉 × 社会学的想像力

社会福祉学科 コミュニティ福祉系
講師 秋本 光陽 あきもと こうよう

個人的問題/社会的問題の
境界線を問い直す

 社会学の立場から、少年非行や犯罪をはじめとする様々な社会問題について研究しています。私たち現代人は、何かにつまずいたり失敗したりした人に対して、しばしば自己責任を主張します。「失敗したのはあなたの個人的な問題なのであって、私たちには何の関係もないのだ」というわけです。自己責任とは、つまずいたり失敗したりした人びとも私たちも同じこの社会の中に生きているというまぎれもない現実を忘却させてくれる、とても便利な概念だといえるでしょう。

 しかし、個人的問題と社会的問題とを分け隔てる境界線は、一体どのような根拠で引かれているのでしょうか。そこには明確な根拠などありません。何よりも、社会的な役割やアイデンティティから解き放たれた「個人」などいないはずです。アメリカの社会学者C・W・ミルズは、私たちが個人的問題だと思い込んでいる事柄がいかに社会と結びついているのかを考えるために必要な能力のことを、「社会学的想像力」と呼びました。こうした想像力を駆使して事象をとらえる能力は、社会福祉的な課題について考える際にも、強力な武器となってくれるはずです。

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