福祉 × 懐かしい思い出

社会福祉学科 コミュニティ福祉系
講師 本間 萌 ほんま めぐみ

人生の語りに耳を傾け、

懐かしい思い出を暮らしの中で活かす

 皆さんは昔の思い出を思い起こすことはありますか?

 回想法は人の思い出に着目します。昔の懐かしい思い出を語り合い、共感し合うことを通して、自らの存在への確信を得る、人生の意味を見つめ直すことにつながります。また、楽しみを作り、対人交流を促します。主に高齢者を対象とした方法として広まってきました。

 高齢者が過去を思い出すことを現実からの逃避だと考えていた時代がありました。そのような時代にアメリカの精神科医ロバート・バトラー医師は昔の思い出を思い出すことはごく自然なことであると言います。ロバート・バトラー医師は社会における高齢者の捉え方にも大きな影響を与えました。


 回想法は、日本では認知症の方を対象とした療法として始まり、その後、高齢者施設などでレクリエーションなどアクティビティとしても活用されてきました。近年では地域のボランティアによる回想法の実践も増えています。地域で住民同士が回想法を行い、参加することは孤立を防ぐほか地域の風習・伝統への気づきや継承につながります。岩手県内でもさまざまな地域で行われています。

 これまで回想法や高齢者のボランティア活動に関心を持ち研究を進めてきました。人はどうすれば幸せに生きることができるのかという根源的な問いがいつも頭の片隅にあります。高齢者の方々からうかがう懐かしい思い出はどれもが大切な人生のひとときです。他者の生活や人生の歩みに耳を傾け、そこから福祉についてご一緒に考え、学びましょう。

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