福祉 × 刑法

責任を問うこと、支えること ー刑法と福祉から考える社会復帰ー
社会福祉学科 福祉政策系
講師 池田 杏奈(いけだ あんな)
犯罪は本人の選択であり、厳しい環境の中でも踏みとどまる人がいる以上、「環境のせい」と簡単に言うことはできません。最終的な行為の責任は本人にあります。
しかし、貧困や虐待、周囲とのつながりの少なさなど、本人だけでは解決することが難しい問題が背景にある場合もあります。
刑法は、犯罪行為に対する責任を問います。しかし、刑罰を科して終わりではありません。刑期を終えた人が再び社会から孤立すれば、再び犯罪に至る可能性もあります。ここに福祉が関わる意義があります。住居や就労、人とのつながりといった生活の基盤を地域の中で再構築することは、加害者へ特別な配慮を与えることではありません。再犯を防ぎ、社会全体を守るための仕組みでもあります。
過去の責任を問うことと、未来の人生の選択肢を広げることは両立できます。刑法と福祉は異なる分野ですが、「人が社会の中でどのように生きるのか」を考える点でつながっているのではないかと考えています。
