福祉 × 災害メンタルヘルス
災害を切り口に
メンタルヘルスと支援体制を検討する
社会福祉学科 臨床福祉系
講師 高木 善史(たかぎ よしふみ)
日本は自然災害が発生しやすい国土ということはご存知でしょうか?
世界の地震の約2割は日本周辺で発生し、毎年、台風や豪雨など多くの災害が起こっています。「何となくそんな気はしていたけど。そんなにもあったんだ。」といった反応でしょうか。災害は突発的に発生します。その規模によっては、わたしたちの生活を一変させることもあります。生命の危機や住まい、財産、学校、仕事、家族、地域社会などへ大きな影響を与えることがあります。同時に、災害はわたしたちの“カラダ”と“ココロ”を傷つけることがあります。このため災害前、日頃の「もしもの備え」がとても大切です。
わたしは、メンタルヘルスの専門家として、災害で傷つけられた人たちへの支援を行っています。また、不測の事態が起こった場合でも直ちに傷ついた方々を救えるよう研究活動に取り組んでいます。災害時メンタルヘルス領域の保健医療福祉支援体制を築くため、どのような支援機能が必要か、被災地の受け入れ体制整備や支援者の支援、支援チームの活動期間、災害前の自治体の備え・予防策などを検討し、国の施策等に提言しています。
みなさんも普段から自分自身のココロとカラダに目を向けてみましょう。